結局、CORBAも含めて今後の分散オブジェクト技術は現在のwwwを拡張した「オブジェクトウェブ(ObjectWeb)」という形態の大規模な分散コンピューティング体系に収束していくと予想される。
(d) システム開発者にとってのCORBAの長所と短所
CORBAを採用した場合の長所は次の通りである。
(ア) システム開発言語の選択の自由
CORBAの各機能(サービス、ファシリティなど)は、IDLという共通インタフェース言語を介してアクセスできるようになっている。現在及び近い将来IDLに対応可能な言語は、C、C++、Smalltalk、Java、COBOL、Adaである。システム開発者は慣れている開発言語及び開発ツールを用いてシステムを開発できる。
(イ) 高品質のサービスプログラムコンポーネントの選択
システム開発者はCORBA規格に準拠したCORBAサービスやCORBAファシリティをベンダーから購入することができる。それらは提供ベンダーによって品質が確保されているので、安心してそれぞれのアプリケーションに組み込むことができる。
(ウ) コンポーネント選択の自由度の向上
CORBAに準拠しているソフトウェアコンポーネントは、基本的には稼動しているコンピューターシステ