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(3) 各モジュールの機能

? 冷却海水ポンプモジュール

冷却海水ポンプ1台を、将来的には広く導入されることが予想されるインバータ駆動とし、船内全ての必要な海水量を供給する。なお、インバータ故障時は、普通の一定速ポンプとして機能すべくバックアップ起動器(直入起動)を設ける。

上記冷却海水ポンプ駆動用インバータは、停泊中、航海中、出入港中および荷役中の全モードにおいて、清水クーラ温調弁のリフトが90%となる位置を保持するように制御されるものとする。

上記冷却海水ポンプが故障の場合(圧力低下)は、自動的に消防兼雑用水ポンプが起動する。逆の場合も同じとする。

冷却海水ポンプで機関室内の大排水(非常用ビルジ吸引)は可能とするが、当該ポンプの水没に伴う状態での排水機能は持たない。(配電盤が分散型でなく、モジュール内に当該ポンプの起動器を含んでいるため、機関室火災消火時、あるいは何らかの事故のための浸水による機関室水没に伴う電源の供給が維持できないので)

ポンプ1台故障時のスタンバイポンプ自動起動テストを行うために、専用のテストコック類を設ける。

 

? ビルジ・バラストポンプモジュール

単独ポンプまたは同時2台使用のいずれにおいても、バラストタンクへの注排水が行えるラインとする。ホールドビルジおよび機関室内ビルジ(非常用)も吸引可能なラインとする。

各ラインは空気作動式バタフライ弁を使用し、切り替えるものとする。各バタフライ弁は非常時を考え、5kgf/cm2(通常は7kgf/cm2)の圧力で開閉できるものとする。各ポンプの吸入側には開度調節可能な電動弁を設け、吸引量を加減できるラインとする。

各バラストタンクの残水は、各ポンプの吸入側各弁の開度を調節し、海水吸入口と友引して排水するラインとする。ストリッパーラインは設けない。

ビルジ・バラストポンプで機関室内の大排水(非常用ビルジ吸引)は可能とするが、当該ポンプの水没に伴う状態での排水機能は持たない。(配電盤が分散型でなく、モジュール内に当該ポンプの起動器を含んでいるため、機関室火災消火時、あるいは何らかの事故のための浸水による機関室水没に伴う電源の供給が維持できないので)

デバラスト時、各タンク低液面警報によりビルジ・バラストポンプ吸入側弁の開度を自動的に小さくし、サクションよりの空気の吸込を軽減する。

 

? 冷却清水ポンプモジュール

プレートクーラーの1次側冷却(海水)側の目詰まり防止のために、手動逆洗ができる配管とする。

プレートクーラーの2次側冷却(清水)側に設置される清水ラインの温度調節弁のリフトを空気圧より検出し、圧力変換器で電気信号(4〜20mA)に変換する。この値は、冷却海水ポンプモジュールに伝送され、冷却海水ポンプの回転数を制御する。省エネルギーとクーラー類の汚れを最小にするために、可能な限り冷却海水量を下げて、温度調節弁の開度が常に90%を保てるように自動制御(制

 

 

 

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