日本財団 図書館


3.2.6 ケミカル処理剤

(1)分散処理剤

?従来型分散処理剤

現在使用されている分散処理剤は主として2種類に大別される。

a. 通常型分散処理剤

炭化水素型製品で、これは炭化水素溶剤をベースとし、15〜25%の界面活性剤を含むものである。これは分散処理剤をそのまま海面に散布するもので、散布前の海水による希釈は処理効果がなくなる。一般的な散布率は、油に対する分散処理剤の比率で1:1〜1:3である。初期の炭化水素型分散処理剤は、第一世代と称され、有毒な芳香族溶剤を用いていたが、現在の製品は第二世代として区別され、芳香族を含まない溶剤を使用しており、これにより毒性は極めて低くなり(一説によると家庭用洗剤よりも低い)、環境への配慮という観点からも大きな改善がなされた製品である。

 

b. 濃縮型分散処理剤

濃縮型製品でアルコール系またはグリコール系溶剤を含み、界面活性剤成分の構成比は炭化水素型のそれよりも高い。これら第三世代製品は希釈して使用することもできる。散布率は、油に対する末希釈分散処理剤の比率で1:5〜1:30程度である。

 

双方のタイプとも散布後油とよく混合させて、十分に分散させることが必要であるが、濃縮型については未希釈散布の場合には混合させる必要はなく、通常、波動作用で十分である。

 

?自己撹拌型分散処理剤

外洋における流出事故等の広範囲散布を目的として開発された分散処理剤で散布後の攪拌が必要なく、イギリス、カナダ等における近年の大規模流出事故でよく使用されている。

カナダ環境庁(Environment Canada:EC)は、何種類かの油分散処理剤についてその毒性と効果について試験を行っており、これにより認可された分散処理剤についてその品名とメーカーを表3-2-13のように公開している。海外においては、ICI Sulfactants社のTWEEN85と表3-2-13中のCOREXIT 9000シリーズの評価が高い。

 

067-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION