鈴木: 30日の継続作業というと、回収した油の貯蔵量、本船に持っている貯留タンクの容量はどのくらいあるのでしょうか。
卜一ンショフ: 我々の船の貯蔵能力は、一時貯蔵施設として4,000バレルです。ただ、各船には右舷と左舷に各1機の油・水分離機を持っています。この油水分離機の能力は回収装置の能力を上回っております。ということで、我々の船舶は非常に効率の良い回収機能を持っており、油水混合物を取り込んで水を排出し、できるだけ残った油だけをタンクに貯蔵します。
しかし、おっしゃるように大規模な作業では、何日も海上に出ているので、タンクをオフロードする必要があります。そのために我々は17の外洋型バージを保有しております。これは曳航することができるもので、船からこのオフショアバージに油を下ろすことができるようになっています。そういう訳で大規模な流出の場合には、米国でいうところの「通い慣れた道」を設け、バージを船舶まで曳航し、そのバージの中に油を下ろし、バージを戻して、貯蔵タンクに油を入れ、できるだけシステムがいつも油を回収していられるようにしています。