ブラジルの港湾システムの新モデル
ブラジルの港湾システム新モデルを理解するためには、まず港湾近代化法に定めるポートオーソリティについて知る必要がある。
ポートオーソリティは、運輸省のもと連邦の規制にしたがって公有港湾を管理する責任者である。現在、港湾管理責任を負うコンパニア・ドッカス(埠頭公社)が8社あり、22の公有港を管理している。ドッカス・ド・リオデジャネイロはリオデジャネイロ州にある5つの港湾を担当している。リオ港、セペティバ港、アングラ・ドス・レイス港、フォルノ港、そしてニテロイ港である。
港湾近代化法は、ブラジルの港湾が完璧な再構築プログラムを作成できるようなメカニズムを導入した。それらのプログラムには、競争力、市場、サービスの民営化、企業の民営化、規制緩和、地方分権などの概念が盛り込まれる。
1995年、ブラジル運輸省はREVAP(港湾地区再活性化プログラム)と呼ばれるプログラムをつくった。その目的は、港湾活動によって工場誘致を進め、地域社会に恩恵をもたらし、新たな文化・社会施設やレジャー施設、商業施設の建設を進めていくことである。
リオのダウンタウンに隣接するこの100万平方メートルの再開発用地内に、港湾局は総延長3.5キロメートルの埠頭を含め、敷地の50%を持っている。3.5キロといえば、世界的に有名なコパカバーナビーチと同じ長さである。現在、旧貨物ターミナルが新港の新しい貨物埠頭に移されており、この地区は地域社会の用に供すべくどんどん生まれ変わりつつある。