2.2 機上システムに関わる要求要件調査
機上システムに要求される要求要件をMOPSの調査によってまとめた。
MSAS用機上受信機に要求さる要件としては、すでに存在する機上受信機に必要とされている要件に加えて、
○ 受信機が具備すべき機能、性能として
・ MSAS用衛星より送信される補強のための情報を処理できること
・ 評価に必要なデータが出力できること
○ MSAS用衛星より送信される補強のために処理すべき情報として
・ 測距情報
・ 完全性情報
・ 測位精度向上のための情報
高速補正のための情報(SA)
長期補正のための情報(衛星の軌道、クロック)
電離層補正
等があり、詳細がMOPSに記載されている。
2.2.1 クラスの選択
MOPSには機上受信機のクラスを運用面、機能の二つの面からいくつかのクラスに分類しており、各クラスで要求要件項目が異なる。要求要件項目の調査の前に、本研究で試作する受信機のクラスの決定を行った。
本研究の目的を達成するためには、機上用受信機は、衛星から放送される補強のための情報
1) 測距情報
2) 完全性情報
3) 測位精度向上のための情報
を全て余すところなく、処理する必要がある
MOPSによれば、これらの情報全ての処理を必要とする運用のクラスはクラス3であることから、クラス3を選択した。
また機器の構成面からの分類である機能のクラスはべータ、ガンマ、デルタに分類されており、(図2.6参照)ガンマ、デルタはGNSSの受信機と、航法用のシステムを含むものであり、航法用のシステムは本研究の目的とは直接の関連のない部分であることから、システムの構成はべータを選択した。
以降要求要件の調査は運用をクラス3、機能をべータとして行った。