両者比較すると、現状のGPSが単側測位で精度を満足するのは、Nonprecision Approachまでであり、Precision Approach and Landingのフェーズにおいては使用出来ないことがわかる。
精度面での改善は衛星と受信機間にある種々の誤差成分の大きさを固定点において推定し、何らかの伝送チャンネルを通じてユーザに伝達し、ユーザの受信機が観測したデータを当該情報で補正することによって精度の向上を実現する。このような測位方法をディファレンシャルGPSと称している。
ディファレンシャルGPS(以下DGPS)はわが国では海上保安庁が運用しているものをはじめ、すでに多数が運用されている。現在運用されているDGPSの測位誤差の概算を表2.4に示す。