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8. 今後の予定

1.3節において記述されているように、今後、本年度実施した基本設計をもとに地上システムの開発および機上装置の改修に関する詳細設計を行ったうえで、それぞれの装置の開発および改修を行い、その後評価試験を実施する。メッセージ送受信確認等の基礎評価試験を行った後、さらに実運用に即した形での評価試験を行うことにより、小型機運航に対する地上支援システムのあり方を導き出すこととする。

なお、本年度設計を行ったデータリンクアプリケーションについては、必ずしも今後実施される製造に全て盛り込まれるものではなく、製造時点における制約等を踏まえたうえで変更される部分が発生する可能性がある。ただしこれらについては、委員会もしくは分科会における承認を得たのちに変更を行うことが可能となるものとする。

実機による飛行評価試験を行うためには、さらにRGS無線局免許の取得、航空機局開局申請、ならびに機体への搭載設計等を早期に実施していく必要がある。初期段階の評価試験実施までのスケジュールを図8-1に示す。

 

187-1.gif

 

お わ り に

 

運航管理地上支援システムを適用し得る小型航空機として、我国で利用密度が高く安全飛行を要請されているヘリコプターを対象として、研究を進めることとした。現在計画あるいは試験運用されているシステムの調査を行った。人工衛星の利用によって、錯綜した地形、環境においても有効なシステム構築が可能となろう。

この結果をうけて、現在利用できる航法機器としてGPSによる表示装置を、また通信機器としてACARS対応のVHFデータリンクを用いて試験評価用システムを構築することとした。これらの機器を利用するに当たって施すことが必要なソフトウェア、ハードウェアの改修の検討と設計を行った。

次年度以降において、小型航空機用の簡易運航管理支援システムの雛形となるシステムを構築し、試験評価を行うこととしたい。

これによって、小型航空機の利用が益々増大するとともに、航空機の安全運航、緊急時における迅速な対応のために重要なシステムの基礎が表象できよう。

 

 

 

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