6.4.3 音声伝送機能
PTTをONにすると、音声ユニットは、MAC層に音声ユニットが伝送を要求していることを通知するため、送信レディ(RTS:Ready-to-Send)フラグを設定するものとする。また、音声ユニットは、チャネルが利用できるかどうかを判定するため、送信可(CTS:Clear-to-Send)フラグを照合するものとする。チャネルが利用できる(すなわち、CTS指示)場合、音声ユニットは、V/D(音声)バーストを伝送するものとする。PTTをONにした時にチャネルが占有されている場合、ユーザにその旨が通知されるものとする。PTT解放の結果として伝送される最終のV/D(音声)バーストは、バーストのヘッダ・セグメントにEOMフラグを設定することによって示されるものとする。
6.4.3.1 要求割当回線
3T構成において、RTSフラグをONにすることは、MAC層に音声予約要求(Voice Reservation Request)メッセージを発生させるものとする。それに対する応答を受信した場合、CTSフラグはONとなるものとし、会話が伝送されるべき時に合図する。CTSフラグは、割り当てられたユーザ・グループとのタイミング同期を提供するために、各フレームに合図を出すものとする。
6.4.3.2 ボコーダ処理
音声ユニットが、打切りバースト・モードで作動することを通知された場合、音声ユニットは、以下のようにV/D(音声)バーストに標準的に含まれるデータを打切るものとする。
[TBDアルゴリズムによる]
音声ユニットは、打切りバーストの伝送を、額面上のCTS信号に比較して16シンボル分、遅らせるものとする。
注) これには、±16シンボル分のタイミング・ドリフトが見込まれる。
V/D(音声)バースト・ヘッダのMIDフィールドは、ダウンリンク音声に対してセットされるものとする;受信者にバーストが打ち切られていることを示すTS2。
通常または自由走行モードにおいて運用することを音声ユニットが通知する場合には、音声ユニットは、V/D(音声)バーストのすべてを転送するものとする。通常モードにおいて、V/D(音声)バースト・ヘッダのMIDフィールドは、地上側VDL及びダウンリンク音声に対して、アップリンク音声にセットされるものとする;航空機側VDLに対するTS1。
自由走行モードにおいて、V/D(音声)バースト・ヘッダのMIDフィールドは、ダウンリンク音声にセットされるものとする;TS3。
音声ユニットは、公称CTS信号でバーストを転送するものとする。