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3.2.2.1 物理層コネクション確立

 

物理層のコネクション確立は、航空機が無線周波数に同調する時に開始され、物理層がTDMAシステム・タイミングを捕捉するために網初期化を実行した後に完了する。

 

3.2.2.2 データリンク層コネクション確立

 

データリンク層は、2つのサブレイヤによって構成されている。すなわち、MAC層及びDLS層である。MAC層は、航空機及び地上局の周波数に対するアクセス制御を行う。DLS層は、コネクション指向のサービスを提供する。データリンク層のコネクション確立は、MAC層のコネクション確立に続いてDLSのコネクション確立で構成される。モード3において、網加入は、MAC層のコネクション確立に一致する。

 

3.2.2.2.1 網加入処理

 

周波数上でアドレス指定されたデータ通信に対する媒体アクセスを実行するために、航空機局は、MAC層及びDLS層でのコネクション確立が必要である。モード3サブネットワークにおいて、GNIが周波数の中央管理を行う。網加入は、周波数内の固有ユーザ・グループに加入を望む航空機によって起動される。網加入処理は、航空機及び地上システムのLMEによって管理される。

航空機が準備完了になった時、航空機LMEは、地上局に対してユーザ・グループ加入のための“網加入要求”メッセージを送信する。このメッセージは、航空機ICAO24ビット・アドレスを含んでいる。網加入に関して、航空機にユーザ・グループ・ローカルIDを割り当てる“前リンク無し”タイプの“網加入応答”メッセージを送り返す。“前リンク無し”というのは、航空機と地上システム間のDLSコネクションが存在しないことを示している。航空機LMEがこのメッセージを受信した時、航空機は、割り当てローカルID確認のため地上局に対して、“初期ポーリング応答”メッセージを送信する。地上局LMEが、“初期ポーリング応答”メッセージを受信した時、次のMACサイクルで航空機に対して“ポーリング”を行う。これで、網加入処理が完了する。図3.2.2.2.1に、網加入における航空機及び地上局間のメッセージのやりとりを示す。

 

 

 

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