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(e)DAPs

航空機の状態を示すパラメータを地上に開示するアプリケーション。航空機運航者や維持整備に役立つと考えられる。エンジンの状態を示すEICAS(engine indication and crew alerting system)等のデータを予め地上で知ることにより、到着空港での整備を迅速に、確実に行うことが可能。これにより、ターンアラウンド時間の短縮や、定時制の確保が可能である。

(f)TIS

周囲の航空機(トラフィック)の状況をデータによりアドバイスするアプリケーション。TIS-B(Broadcast)は各機が位置を放送し、パッシブに情報を得る方法であるのに対し、VDLでこのアプリケーションを実施する場合は、リンクを組むため、確実で効率のよい伝送が可能。このTISが目標とするコンセプトは、CDTI(Cockpit Display of Traffic Information)を可能とし、さらにはFree Flightを実現するため重要と考えられる。

(g)VOICE

モード3特有のディジタル・ボイス通信を可能とする。後に各種のモードにより、従来の航空管制通信の問題点と将来の周波数問題を解決し、さらに新しい機能を追加したアプリケーションを実施可能。

 

以上述べたように、各種の機能、アプリケーションを実施することが可能である。これらのアプリケーションのなかで、モード3が占める地位を明らかにしておく必要があると考える。

表3.1-1は、AMCP WG8 WP20に示された各種のアプリケーションとそれを支えるリンクのマトリクスである。この表は現時点の計画であり、各リンクがアプリケーションの要件を十分満足しているか確認されてはいない。以下のように、利用法が広範であるため、運用要件の検討が難しい。

 

 

 

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