台風シーズンにおける海難防止の周知徹底について
第三管区海上保安本部
時下ますます御清栄のこととお慶び申し上げます。
皆様方には，平素から当庁の業務につきまして格別の御理解と御協力を賜り深く感謝致します。
さて，海難防止につきましては「海難防止のための緊急の航行安全対策の周知徹底について」(平成9年7月14日付け三警航第202号)により，既に御協力をお願いしているところでありますが，7月25日には和歌山県潮岬沖で台風9号の接近に伴う荒天下において，自動車運搬船やまと丸が大波を受け船橋が破損し，乗組員3名が死亡し3名が負傷するという事故が発生しました。本件の原因については現在調査中ですが，今年も台風シーズンを迎え，このような事故が再発することのないよう海上保安庁警備救難部長から別添のとおり「台風シーズンにおける海難防止の周知徹底について」(平成9年8月6日付け保警安第46号)が発出されたところであります。
この種の海難は，台風接近時の荒天下に無理に航行することを避け，早期に避泊する等の処置を講ずることにより，十分に回避できるものであることから下記事項に留意し，台風接近時の海難防止対策に努められるよう，貴傘下の船舶乗組員等関係者に対し周知徹底いただきたく，よろしくお願い致します。
また，当管区におきましては，既に本年中に接近した3つの台風に伴い衝突が7隻，浸水が1隻の海難が発生しておりますが，幸いにして重大な事態には至っておりません。これらの海難の特徴としましては，走錨に起因するものが殆どでありますので，台風接近時の走錨防止等の避泊対策についても合わせて周知徹底されるよう，重ねてお願い致します。
