(5) スポーツ活動
地域のスポーツ活動である駅伝大会・マラソン大会、ロードレースなどへの単独参加や町内のチームとの合同参加など、スポーツを通した交流を深めています。県の「ゆうあいピック」や「全国ゆうあいスポーツ大会」にも参加し、金銀銅のメダルを獲得するなど、日々地域の中での練習結果が好成績につながっています。
卓球はボランティアの指導を受けながら県立体育館で練習を続け、岡山大会にも県代表として出場しました。平成12(2000)年には「全国ゆうあいスポーツ大会島根大会」があります。その大会に向けて水泳・バドミントンの練習もボランティアの人達と一緒に力が入ります。
(6) 世話人と地域支援センター
地域の中で障害をもちながら住民として暮らすためには、世話人の役割は大きいものです。その世話人を支える地域生活支援センターの生活援助は黒子役として活躍しています。
地域に密着した世話人は、障害をもつ人達の生活や仕事の状況、文化活動について、よきスポークスマンでもあります。世話人が障害をもつ人達についていろいろ伝えることは彼等を理解し援助してもらうために大いに役立ち、地域住民として認められる一番よい方法だと思います。
また、ペアになってもらえる世話人を探したり、新しい世話人を見つけてくれたり、紹介してくれたりします。安心して彼等をおまかせできるのが「地域のおばちゃん」だと思いますし、グループホームに近い「おばちゃん」を「世話人さん」として選んでいます。
地域生活支援センターの職員は、世話人を支え、世話人との連絡会議の開催や地域の芸術文化活動の援助、グループホーム間の交流援助などを実行していきながら、職場開拓、職場との連絡調整、行政と連携して、障害をもつ人達が「街に暮らす」ことを続けるために活動しています。
4. まとめ
私達の取り組みと事例についてごく一部をご紹介しました。施設から地域へ安心しておくり出すことができるよう地域を耕すことが何にもまして大切だと思います。自立度の高い人達は施設から離れて、施設との関わりを断ち、施設にいたことを忘れたいと思っています。
地域で生活している人達の中には、つまずきながらも結婚し子供を育て、普通の生活をしている人、結婚には失敗しても普通の生活に戻りたいと懸命に自分に挑戦している人、高齢になってから再び普通の生活に戻った人などいろいろな人達がいます。
年齢に応じた指導訓練・療育援助を怠った施設や学校の責任は大きいと考えます。施設や学校での処遇の限界を知り、地域資源を活用し地域の力を借りながら、彼等を普通の人として、ありとあらゆるステージを想定した選択が出来る環境づくりが必要だと思います。地方では生活の場をつくることは都市に比べて容易です。しかし、働く場を見つけることは逆に大変です。街に暮らすことは、今は働けることが第一の前提となります。普通の暮しを支える生活支援は、一人ひとり支援の内容が違うと思います。その人に応じた支援体制をつくることが、街に暮らす人達を支える必要条件です。
私達は100点満点の地域生活支援をしてはいません。歩みの中でいろいろな問題を抱え、問題が起こり、日夜その解決に東奔西走しているのが実状です。手さぐりの中、失敗することで施設の役割や生活支援の在り方を学んでいると思っています。
現在も結婚を夢見る人達と話し合っているところです。その夢をかなえるために、私達をはじめ保護者、地域住民、行政、学校等が連絡をとりあつて、あたりまえの生活を奪うことなく、人としての尊厳にふさわしい処遇のために努力していきたいと考えています。