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R.1.2.円錐貫入試験(4.3節及び4.5節に関係)

円錐貫入試験とは、住宅を建てる前等に実施される地盤の強度の調査(地耐力調査)で良く用いられる簡便な試験である。この試験は、図R.2.1に示したように、先端に円錐形の買入ビットが付いたロッドを人力で地面に挿入し、円錐が地面に貫入するのに必要な力(円錐貫入力という。)を調べるものである。地耐力調査では、ロッドを継ぎ足しながら一定程度の深さまで円錐を貫入させるが、本研究においては、円錐を貫入させる深さを10cmに限ることにした。円錐を貫入させる速さは1cm/secであるため、一回の計測は約10秒で終了する。

 

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本研究で用いた装置は、円錐貫入力に応じて歪みを生じるリングをロッドの上に有し、リングの歪みをダイヤルゲージで読むことにより円錐貫入力を得るものである。装置を操作する者がダイヤルゲージを読むため、ダイヤルゲージの前には鏡が備えられている。試験は、装置を操作する者と、円錐が所定の深さまで(先端が試料の上面から10cmまで)貫入したこと装置を操作する者に教え、また、円錐貫入力を記録するための者、計2名で行った。

船舶艤装品研究所において円錐貫入試験を実施している状況(4.5節)を写真R.2.1に示す。円錐貫入試験装置の下にある円筒状に整形した上がニッケル鉱である。

 

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大平洋金属(株)八戸製造所における円錐貫入試験(4.3節)の実施状況を写真R.2.2に、供試体を形成する作業の実施状況を写真R.2.3に示す。写真R.2.3に示したように、この試験のための供試体形成には大型のペイローダを用いた。また、(株)日向製錬所における円錐貫入試験(4.3節)の実施状況を写真R.2.4に、供試体を形成する作業の実施状況を写真R.2.5〜写真R.2.7に示す。写真R.2.5は、試料の水分調製のため試料に水を加えているところである。写真R.2.6に示したように、この試験のための供試体形成には小型のペイローダを用いた。写真は、試料の水分を均一にするため、ペイローダが試料の上を走行しているところである。また、写真R.2.7は、ペイローダにより供試体を形成した後に、これを締め固めるため、足で踏んでいるところである。

 

 

 

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