第1章序論
1.1 調査の背景
1.1.1 バンガロール市都市交通の現状
Karnataka州の州都であるBangalore市(図1.1-1及び図1.1-2)は近年ハイテク産業を中心に急速な発展を見せている。過去20年間で同市の人口は急速に増加しており、1996年8月で470万人、2011年には700万人になる見込みである。それに伴い、水、電力等Infrastructureの整備が急務となっている。
Bangalore市内の公共輸送手段も現在はバスのみに依存しており、年々交通渋滞は激しくなっている。車の総数は、この20年間で、9倍となっており、道路の平均通過車両数は968.6両/分である。輸送のシェアはバスが41%、徒歩24%、スクーターが13%となっている。
1.1.2 調査の背景
Kernataka州政府が交通渋滞の緩和を検討した結果、バス以外の公共交通手段としてMass Rapid Transit(MRT)が最も適していることが判明し、推進機関として1994年Bangalore Mass Rapid Transit Limited(BMRTL)が設立された。1995年にはElevated Light Rail Transit (ELRT)を州政府と民間企業による第3セクターBOOTで実施することとなり、同2月RFP(Request for proposal)が発表された。日/欧/印の10数社が参加したが、最終的は UB Group Consortium(UB*1、ICF Kaiser、TTA*2、日車)が選定され、1997年1月BMRTLとUB Consortiumとの間でInitial Agreementが締結された。ついてはUBグループは自己の調査(ICF Kaiserが担当)につき、主として需要予測とコスト見積もりにつきJARTSにレビューを依頼し、自己の調査の信頼性を高め、UBグループの調査結果とJARTSの報告書をベースにfinancingの検討を深めることとしている。
*l United Breweries Ltd.
*2 Transportation & Transit Association lnc.