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第5節 ニューアルバイターの出現

 

ニューアルバイター、ニュー専門学校生、ニュー若年者が出現しつつある。今回の(財)雇用開発センターアルバイターの「若者の進路」、「専門学校生のキャリアアップに関する調査」企業人事担当者に対する「若年者のキャリア開発等」に関する調査を総合すると「遊び感覚」をいまどきの若者らしく、しっかりもちながら、「いわれるだけ」の「仕事の責任」もきちんと果す傾向が出現している。

高校生だけでなく、専門学校生、大学生も含めた調査だから、若者全体をみる結果となっているといえよう。

ここで対象となっている若者たちは、「自分と仕事」について、はっきりしたイメージを抱いていない。ただ漠然とした仕事イメージをもっているだけのようだが、アルバイトについても、仕事や会社と一体的でそれに生きがいをもっていた80年代とはっきり違った考えをもっていることが判る。

「身の廻りのものを買うため」と「旅行・レジャー費用を得るため」という目的でバイトを探している、と答えている。かつての「苦学生」の面影は全くない。これ自体はそう驚くことではないかもしれない。喰べるためや学費を稼ぐというアルバイトがほとんどいないことは、驚くには当らないだろう。

新しい現象とみられることは、「遊び」のために働くのだが、もう一歩、深く分析してみると「自分の好きなこと」「自分に向いていること」に焦点を合わせていると考えられ、それが遊び感覚と一致していることだろう。単に面白いこと、変っていることに対する打込みではなく「好きなこと」という目標が、うっすらとみえてくる。

1) 仕事以外に情熱を傾けることがある

2) 親に反対されてもしたいことはする

3) 自分の将来は自分で決める

4) 若いうちは色々な仕事を経験したい

5) 仕事に役立つ資格をとりたい

 

 

 

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