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第3節 専門学校生のキャリアアップ認定の二次分析

 

専門学校生に対しては、その他15で「仕事や会社への関わり方」をたずねている。回答は「そう思う」から「そう思わない」までの四段階設定となっており、この回答を変数として二次分析を行なった。

既に述べたように質問項目は13個となっており、「仕事や会社への関わり方」となっているが、とりも直さず「自己概念」をたずねたことの意味をもっており、三つの調査の中の主要な一つとなっている。

まず、12項目についのて因子分析を行った。この結果から三つの因子が抽出され、その一が「自主指向」、その二が「伝統指向」、その三が「享楽指向」を意味すると考えられる。この詳細は、後に詳しく述べるとして、とりあえず、因子分析の結果を図表として挙げることとしよう。

この結果は図表4-16のとおりである。

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第一因子は、「実績や実力主義で評価すべき」「機会があれば独立したい」「スペシャリストになりたい」などの負荷量が高く、「自立指向」をめざした考え方ということができるだろう。

第二因子は、「会社には長く勤めるべき」「生きがいは仕事」「仕事のための自己犠牲は止むを得ない」などで、明らかに伝統的価値を示唆し「保守指向」を示唆している。

第三因子は、「労働時間を短くして、ゆとりある生活をすべき」「その時その時を楽しく過ごすべき」など「現在指向」の強い「享楽」と位置づけられるだろう。

 

 

 

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