「仕事で個人生活を犠牲にしても仕方がない」「スペシャリストとして生きたい」が際立って対立している。
自分を犠牲にして仕事をする、つまりは「会社人間」を強く否定し、「生きがいを仕事の中で求める」という意見も強い。「会社の幹部をめざす」も少ない。反対に「労働時間を少なくしてゆとりある生活をしたい」という者が多い。
このような「自己概念」は、進路に関する調査でも導かれた答えであり、会社離れの「資格主義」といま現在を大切にしたいという「現在の時間」を貴重にする若者たちの考え方を浮び上らせている。
専門学校生の「学校選択」の理由が、「自分の興味に合っている」「自分の目的に合っている」に圧倒的な9割にも達する支持を得ている。
これらの調査は一貫して「自分の好きなこと」「自分の興味」を核として自己概念が構成されており、同時に会社や仕事に埋没しない自分を保ちたいと考えているといえよう。
では企業の人事担当者は、この若者たちをどのような眼でみているのだろうか。
企業の人事担当者には、若年労働者の見方として、「自分から進んで努力する」など18項目にわたってたずねている。
この結果は図表4-5のとおりとなった。