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4. 若年者の採用方針―現状と今後

以上の設問では、中途採用も含めた新規採用者の状況について訊いてきた。以下は若年者に絞って訊いている。ここで若年者とは「25歳程度まで」の者をさしている。

ここでは3つの設問を置いた。現在の若年者の採用について、(A)新卒中心か中途採用中心か、(B)職種・専門を考慮して採るか、潜在能力を重視するか、(C)通年採用をするつもりがあるか、の3点である。

(A)の新卒中心か否かという点については、図表3-5にみられるように、「新卒中心に採用する」がもっとも多く、53.2%を占めた。次いで「新卒・中途採用を同じくらいの割合で採用する」の14.2%、「中途採用が中心である」の13.6%、「新卒のみを採用する」の11.7%と続く。「どれでもない」は6.3%に留まった。無回答も少なく、0.9%に過ぎない。企業はこの問題に関しては、かなりはっきりとした態度で臨んでいることが分かる。

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企業規模別にみると、ここでもはっきりとした差異が出た。当然予想できたことではあるが、大企業は新卒中心か新卒のみが相対的に多く、小企業は新卒・中途同等あるいは中途採用中心が比較的多いのである。

次に(B)の職種・分野を考慮して採用しているか否かであるが(図表3-6参照)、圧倒的多数(82.0%)が「配属・分野を考えた上で採用する」であった。「潜在能力を重視する」は11.7%に過ぎなかった。「どちらでもない」(5.3%)、無回答(0.9%)はごくわずかだった。企業規模別にみると、新卒/中途採用の選択の場合ほどには明快でないが、大企業にはやや潜在能力重視の傾向がうかがえる。

 

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最後に(C)通年採用の採否であるが(図表3-7参照)、かなりの数の企業が積極的な反応を示している。「すべての年齢の従業員について通年採用を実施または検討中である」力が23.9%、

 

 

 

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