色彩は心地よかった。それを見ながら、このコスモスの姿は私の記憶から消えてしまうことは無いように思えた。
沖縄の春のコスモスは、これから先、私にいろいろなことを思い出させてくれる花になるような気がしている。
実習を終えて
津嘉山 真紀子
解剖を終え、去る三月四日、ご遺体の火葬が行われました。その時、ご遺族の方々に泣かれながら有難うございましたと言われたとき、本当に申し訳無さ、恥ずかしさのあまり、涙が込み上げてきました。
ご遺体とは、一体なんなのでしょうか?献体とはどういう行為なのでしょうか?解剖で初めてご遺体に接したとき、誰しも考えた事だと思います。私達解剖グループのご遺体は八十歳あまりで亡くなられた女性の方でした。解剖室に初めて第一歩を踏み入れた時、白い布にくるまれたご遺体の小ささに驚いたこと、口に薄いピンクの口紅が丁寧に塗られていたので、ご遺族の方はどういう思いでご遺体をこちらに送って下さったのかなあと考えた事など、思いだしました。私も去年の二月、祖母を亡くしました。もし祖母が献体をしていたとして、解剖実習されていたとしたらと考えると、正直怖いです。というのは、一歩間違うと、医学を学ぶための本や写真のような一種の道具としてみなされてしまいそ