ると解剖実習を否定するということは医学自体を否定するも同然だといっても過言ではないと思います。解剖実習を否定するような間違った考えが慢延しない為にも私達が立派な医師となることが必要だと実感しました。
最後になりましたが、一生涯残るような体験や医師を志ざす者の心構えなど数えきれないほどのご教授をして下さった先生方に感謝申し上げます。そしてご遺体をもって私達に医学とは何であるかという大きな定義を示して下さった方々に言葉では言い表せない程の感謝とご冥福を祈りながら終わりたいと思います。
解剖学実習を終えて
半羽 慶行
約一年間にわたる人体解剖実習を終えて、その充実感と献体してくださった方に感謝の気持ちで一杯である。思えば二年前、僕はこの大学に入るために面接試験を受けた。それまでの質問には順調に答えていた僕は、 一つの質問に詰まってしまった。
「医療が受ける奉仕とはどういうことか。」医療では奉仕することはあってもされることがあるとはその時気付けなかった。
「献血や臓器提供など色々あるが、医学部学生になるなら解剖の献体を忘れてはいけな