れていく様子を目のあたりにしており、その姿を母に置きかえると、いたたまれない気持ちになったからです。しかし、もし将来、母がどうしても献体を望むなら、母を解剖する学生に最後まで畏敬の念を持って実習をやってもらいたいという私の願いは、そのまま今回解剖させて頂いたご遺体のご遺族の願いでもあると思います。
献体をされた方とそのご家族の間には「献体をすること」に対する葛藤が少なからずあったであろうことも容易に推測できます。その葛藤をのりこえて献体された方とそのご遺族の勇気に心から感謝しています。私は、残念ながら身内の献体には、今のところ消極的ですが、献体された方の勇気を見習って、前々から考えていた骨髄バンクへの登録を近いうちにしたいと思いました。
解剖学実習を終えて
元石 充
森本 佳秀
矢田 典久
柳 貢英
夏を感じさせるほどの暑さの中、去る五月二十五日に第十九回解剖体納骨慰霊法要が比叡山延暦寺において執り行われました。これをもって我々の解剖実習の全課程が終わりました。最初に、私たちのような未熟な学生に貴重な御遺体を託して下さった、故0様並びに御遺族の皆様に心から御礼申し上げます。