しゃくなげ会員のみなさまへ
奥沢桑代
久々でおたより致します。
みなさまにはそれぞれ日々を意義ある生活でおすごしのことと拝察申し上げます。私も入会させて頂いてはや十三年以上になりますが、未だ天命に恵まれ、腰大曲がりながら痛い処もなくて何はなくともオールド息子、犬猫各ひとりを相手に名実共に主婦の座を受持ち、両眼の白内障は手術で治して頂き、最近もレンズを縫付けた膜に(右)濁りが生じ、これも外来でレーザー治療でキレイに元通りに視力恢復できまして医学進歩のありがたさ、この時代に生れ合せた身の幸せを噛みしめて感謝の日を送っております。ヘタの横好きの句や歌も結構無聊を思う暇もなくて、又今年の桜を眺める事できました。長浜の桜今ヤット綻び始めました。
みなさまもどうぞ天命のままに充実した毎日をお過ごし下さいますよう心よりお祈り申し上げておりますoお口汚しならぬおん眼汚しを一首みてやって下さいませ。最後にいつもお世話様になります編集の方々の御健勝をお祈りさせていただきます。 かしこ
○天命のままに今日あり亦たのし もの言わぬ友ら吾に親しき
○瞬きつ離りてゆくか百武星 四四〇年の旅に出づるか
○水仙、チューリップ蕾となって半月ぞ 花と咲く日はいつじゃやら(長い冬)
○蕗のトウのゴマ味噌土筆の炒めもの この遅き春のうれしき珍味
○珍らなる三色咲のこの椿 名も雅なる京小袖とぞ
○ふるさとの庭に咲きりしこの椿 いと珍らしき京小袖かな
○幾年を熱き心に眺め来し 今ぞ吾手に得たる一と枝
○ついに得しこの一と枝は尊しや 母の佛に先ずは供えん
○淡雪の今解け舗道の霧を立つ (4/12バスを待つ間)
○ネコ立てば膝いと寒し忘れ雪 湖北長浜にて・桑実作