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序章 研究の概要

 

第1節 研究の目的と内容

 

国の各省庁においては、平成6年12月25日に閣議決定された行政情報化推進基本計画や各省庁の行政情報化推進計画に基づき、庁内LANや霞が関WAN、情報通信ネットワークの整備などに積極的に取り組んでいる。そして、平成8年度中にほとんどの省庁がLANの整備を完了し、霞が関WANについては、先行省庁において平成9年1月から運用が開始されている。さらに、平成9年12月20日に行政情報化推進基本計画の改定が閣議決定され、21世紀初頭に高度に情報化された行政、すなわち「電子政府」の実現を目指した取り組みがなされている。

地方公共団体においては、急速に進歩発展している情報技術の成果を積極的に導入し、これまで以上に行政の情報化を推進することが求められている。このため、地方公共団体では、庁内LANを整備し部局課間等におけるデータの総合的・横断的な活用を促進し、より効率的な事務処理を可能とするための取り組みが推進されている。

また、今後、地方公共団体は行政改革をより一層推進する上で、広域的なデータの流通による行政事務の簡素化、効率化を図るとともに、住民の生活圏の広域化等により多様化している住民ニーズへ対処するために、隣接する地方公共団体や国の機関等とのネットワークを整備するなどし、これを庁内LANと接続して活用することが重要な課題になってきている。その際、データの流通を効率的に行うためには、一定の仕様を定め、地方公共団体はこの仕様を基にネットワークを構築することにより、多重投資を押さえることが可能となる。

そこで、地方公共団体間のネットワーク(以下「総合行政ネットワーク」という。)構築について技術的な諸課題の解決を中心に調査研究した。

 

 

 

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