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1-3 水道分野

 

行政業務の中でも、世帯使用水量の水道検針に携帯情報ツールを利用してきた歴史は長い。現在、各地方公共団体で利用されている携帯情報端末は、ハンディターミナル型で、感熱紙への印刷機能一体型のものが主流である。また、浄水場などの水道施設の保守・点検にも、携帯情報ツールが利用されている。

水道検針では、既にほとんどの団体で何らかの携帯情報端末を利用している。1日分の検針データは、帰庁してから庁内のシステムにフロッピー又は通信により反映させているのが一般的である。なお、一部の地方公共団体ではテレメータによる使用水量データの自動収集の方法についても検討が始まっているが、今のところ設備や費用の面で課題が多いようである。

水道検針に携帯情報端末や携帯通信機器を利用した場合、検針員にとつて作業の流れは現状とあまり変わらないが、帰庁せずに検針データを送信できる、データの集計処理が簡単になるなどの効果が見込める。

一方、浄水場施設の保守・点検については、一般的なその他の施設に対する保守・点検または監視・調査と同様、点検員が必要書類を持参し点検するべき項目をチェックし、紙ベースで書き込んでいるのが現状である。

これらの点検型作業は、あらかじめ決められた点検項目に対してあらかじめ予想される調査結果を扱うものなので、携帯情報ツール導入のインセンティブは高く、調査結果の分析、集計データの統計処理などの効果も現われやすい作業である。

 

 

 

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