特に、利用が複数部局にわたる業務については、計画を企画・立案する段階で、開発担当部局が関係部局を集め意見調整を行い、コンセンサスを得て、利用アプリケーション・パッケージを含め、システム全体の仕様を固めている。
さらに、全庁的な協議制度として、システム開発については、「愛知県情報機器利用規程(昭和53年訓令第1号)」等により、その開発着手の前年の7月末日までに事務管理課へ開発内容を協議することになっており、その回答を事務管理課で検討する段階で、協議書に利用予定アプリケーション・パッケージが示されていれば、その妥当性についても判断を行っている。
しかしながら、一般的に、どの段階で具体的なアプリケーション・パッケージが決まるかは、業務によりまちまちであるので、事務管理課内に設けられている各部局に対する情報化の窓口である部局担当を通じ、システム開発の様々な局面で、利用アプリケーション・パッケージの選定をも含め総合的な指導、支援を行っている。
2-3 カスタマイズ範囲の検討について
カスタマイズの範囲決定については、システム設計の一部として位置付けている。具体的には、エンドユーザー参加で実際にプロトタイプを動かしながら細かな仕様を決めている例が多い。
システム化の成功の鍵は、実際にシステムを利用する人にとつて「いかに使いやすいシステムを構築するか。」にあるため、この段階で、最大限、エンドユーザー、特に、実際に使う人の意見を取り入れるべきだと考えている。このことは、自己開発であろうと、最近多くなってきている委託開発であろうと変わらない。
カスタマイズ範囲検討の体制としては、開発担当課室、関係利用課室、開発委託業者等が必要に応じ集まり、カスタマイズの範囲や内容を決めていくといった方法が多くの場合とられる。もちろん、事務管理課の部局担当者が必要に応じて参加し指導、支援を行っている。