3-2 カスタマイズとテス卜
カスタマイズ部分は保守性,移植性に着目したテストを中心に行う
前項に示したカスタマイズ設計の方針は、JIS X0129の品質特性に照らすと、ソフトウェアの保守性と移植性とに着目した設計を行うという考え方になる。したがって、カスタマイズ作業そのものとそのテストにおいても、この二つの特性に重点を置いた作業を行う必要がある。
JIS X0129では、表3-6に示した品質特性(機能性,信頼性,使用性,効率性,保守性,移植性)を特に「外部特性」と呼んで、ユーザーの立場から見た品質特性としている。これに対して、設計・プログラミングレベルでの品質特性として「内部特性」と呼ぶものを設定しており、両者を関連付けることによってユーザーから見たソフトウェアの品質特性と設計者・プログラマーから見たソフトウェアの品質とを統一的に把握している。
ここで重点となっている保守性と移植性とについては図3-11に示す内部特性が関連付けられている。これをカスタマイズ部分の設計とテストの基準として捉えることができる。