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ッケージを使用した感想をアンケート形式で尋ねるという方法で評価を行うことになる。

 

(3) 評価基準の設定

次に「評価基準の設定」では、評価項目のそれぞれについて、必要な品質を満たしているとみなしうる最低限の基準を定める。定量的な評価の場合は、「ユーザーのキー入力から結果出力までの応答時間は5秒以内」、定性的な評価の場合は「3段階評価のABCのうち、B以上であること」といった内容を定めていく。これは、最終段階で行われる総合的評価の前に、個別項目の中で最低基準を満たしていないものがある場合には総合的評価の前に選定対象から外すなどの措置を取るためである。

 

(4) 総合的評価方法の設定

最後に「総合的評価方法の設定」を行う。個別の評価項目を設定し、定量的ないしは定性的評価を行って得た評点を基に、当該アプリケーション・パッケージの評価を行う。基本的には各項目の評点を加算して合計点を導くことになるが、アプリケーションの性質などによっては表3-7(アプリケーションの性質と重視すべき品質特性)に示すように評価項目の間に異なる重み付けを行い、加点の際、評価項目ごとの評点に重みを掛け合わせてから合算することも考えられる。

 

本節に述べた評価・選定の考え方は観点をできる限り多く示すことを目指したものであり、これらすべてを設定し、評価しなければならないというものではない。各地方公共団体の情報化の実情や構築しようとしているシステムの規模によって選定作業に費やすことのできる時間には差異があるものと考える。したがって、ここに述べた項目の中から表3-5や表3-7に示した内容説明を参照しつつ、各地方公共団体ごとに評価・選定作業を行っていただきたい。

また、こうした評価・選定作業を行える人材の育成そのものも、アプリケーション・パッケージを導入しようとしている地方公共団体が直面している大きな課題であると言える。その具体的な育成策を提示するこ

 

 

 

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