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熊倉●積み木のパズルでいろんな形ができるみたいな。エレメントがたくさん…

高谷●そう見えちゃってるところも確かにあると思うんですけれども、パフォーマンス全体を通して、結構分断されているみたいに見えちゃうと思うんですよ。でも、それもデジタルに構成できないかなという心づもりはあるんですけど、なかなか挑戦としてはうまくいけてるかどうかっていうのは。

藤本●毎回そういうふうに組み替えをしようと言っている割にはなかなかうまくいかないんですけども、『OR』はそういう意味では結構組み替えられているというか。『pH』『S/N』に関してはもっと変えたかったけれども不自由で動かせなかった部分があってそれも踏まえて作っているから。

熊倉●構成がそういうふうに比較的組み替え可能に作られている、それは最初から意図してらっしゃったわけではないんですか。

藤本●いや、そういうふうに作りたいという欲望は何人かにはあったんですよ。

山中●あと、映像編集機であるとか、音の器材であるとか、多少編集可能なセットでオペレーションしているから、昔に比べると変更がしやすい。

熊倉●じゃあ、パフォーマーの方々もただある日やってきて、台本があって振付があってさあこの通りやってねっていうんじゃないわけですね。

砂山●全然そうじゃないですね。自分達でネタをどんどん出して、モーブージュでもすごくいい条件の中で舞台貸切りでね、周りに遊ぶところ何もないですから、劇場へ行くしかないって感じなんですけども、そこでずっとやってて、プレゼンテーションをしたり、こんなん思いついたんやけどみたいな感じで。

熊倉●皆でそれについてああでもないこうでもないって?

砂山●まあそうですね。最初のうちは、アイディアが全然なくって、シーンのないところに無理やリシーンを作ろうとしていたから。

熊倉●川口さん、どうですか。

川口●最初のうち、そういう状況で何をやっていいのかわからないところから始めるっていうのがすごい、僕とは全く違う作り方をしていてフラストレーションが溜まった時もあったんですけど。コンセプトからアイディアをいろいろ派生させてこういうイメージとかこういう言葉をキー・ワードにしようとか、こういう舞台の絵画をとりあえず作ってそこから何か始めてみようとか、そういったいろんなアイディアがそれなりに少しはあって、そこから実際の動きを振付をアクションを立ち上げていったんですが、例えばある日誰かが道端に捨てられていたベッドのマットレスを劇場にずるずると2、3個引っ張ってきて、それでバンパンパンと叩いたらホコリがワーって舞った。それが何かかっこいいねって言って、それをシーンの中にはめ込んでみようとか、ベッドだからじゃあシーツかなって言ってシーツを持ってきて、シーツをかぶってみたら、白い舞台とマッチしてかっこいいかなとか。あとはテキストが突然どっかからふっと湧いてきたように出てきて、じゃあこれをタイプで打ってみたらどうだろうとか、歌ってみたらどうだろうとか、リンツとかパリ、モーブージュ、いろんなところでやっていく中で、マテリアルが転がっているもの、偶然に見つけたものをポンポンと引っ張ってきてそこから立ち上がっていくものをはめ込んでみて、それに照明を当ててみたら何か良かったとか悪かったとか、そういうところからいろんなシーンが出来上がっていく。もちろん最初に作り始める前に、頭の中で考えていたことがそのままシーンに成立しているものもあるんですけどそうで

 

 

 

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