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結婚難・嫁不足の問題は大宝郷においても深刻化しているが、結婚による女子の転入は、表5-(4)に示したように、この2年間に1人しかいなかった。逆に結婚するための転出が1人、結婚を契機に福江市へ夫婦で転出したケースが1件あった。

離婚による母と子の転入も1件見られた。

 

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以上の理由以外の転出入もかなりある。しかし、この郷とかかわりのある同一人物が一時的に転入して間もなく転出するケースが多く、この郷が一時的な避難場所の役割を果たしていることが窺われる。玉之浦町とかかわりの無かった者が転入したのはわずか1ケースにすぎない。それは、名古屋で土建業を営む釣愛好家が妻子を伴って転入したものである。しかし、このばあいも、妻は転入1カ月後に名古屋に転出している。また選挙や他の理由で実際に転入しないのに、選挙や何らかの理由で住民票を移したと考えられる「転入」も散見された。従って、「その他」の理由による転出人は、数ほどの実体がなく、郷の将来に与える影響は僅少であると判断されよう。

 

 

 

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