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(2)集落整備のための必要施策

村では、「字ネットワークシステム」を実現していくためには、道路整備のほかに、地域自らが地域のことを考えられるような組織づぐりと、それをサポートする制度的保証(資金援助を含む)が必要と考えており、施策としても要望していきたいとしている。

また、現在、地域の知恵袋的存在だった人たちが地域外へ流出したり、亡くなられたりして、地域で生活していくために必要な知識や智恵がどんどん失われてきているという危惧を持っている。たとえば、郷土史に詳しい人や、山村での当たり前の暮らし方を知っている人など、有名ではないがその分野にかけては人生の達人ともいえる「智恵者」がどんどん減ってきているという。このような人たちやその人たちが持っている智恵を大事にしていかなければ、地域に目を向けたり、魅力ある地域と誇れるとは言い難い。そこで、村としてはコミュニティ意識の醸成や生涯学習活動への取り組みを積極的に推進していく意向を持っている。

その一環として、平成9年には「はすみ歳時記」として「耕土宝(耕土は宝なり)」という小冊子を発行した。米づくりや郷土料理、祭りなど、地域生活に密着したテーマをより知ってもらえる内容となっている。これなどは積極的な取り組みとして評価に値しよう。

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