また、ファームイン(都市の人たちを農村に迎え入れ民宿、観光農園などサイドビジネスを経営して農家の経営の多角化と安定化を図ろうとするるもの)の試みも行われており、「大草原の小さな家」(牧場レストラン、ログハウス造り)、「イチゴ農園」(山岸農園ほか)、「フラワーロードづくり」などにより、然別湖と相乗効果を発揮して、観光客の入り込み数は、60万人前後を記録している(第4期鹿追町総合計画-平成3年度〜12年度《平成7年度見直し版》P71、町商工観光課調-今回調査時提出による。昭和35年度59,000人、昭和40年度200,297人、昭和50年度451,226人、昭和60年度460,883人、平成8年度594,084人。)
3. 鹿追町の“年輪の村”構想
鹿追町は、高齢化社会に対応して、「年輪の村」構想を推進している。スローガンは、「積み重ねた年輪を活用し、高齢者には生きがいを、若者には夢と心に潤いを与えるネットワークづくり」であり、「生きている限り現役を目指して」?@生涯学習、?A保健福祉と健康増進、?B高齢者コミュニティの三つを総合的に推進しようとするものである。
この構想の中核となる「ノーザンヒューマンランドしかおい」や(北方の人間性豊かな大地、鹿追)計画が、平成元年(1989年)、自治省のリーディング・プロジェクトに採択され、町の中心市街地に、町役場の道路をはさんだ向側の8万3千?uの広大な敷地に、鹿追町民ホール(2階建、延床面積4,064?u、事業費17億6千万円余、供用開始平成5年4月20日)、神田日勝記念館(神田日勝は、戦後疎開で鹿追町に移住し、開拓営農のかたわら油彩を制作、北海道を代表するリアリズムの画家として評価が高い。