以上さまざまな角度から、「人口減少集落」の現在置かれている状況を見てきた。ここで再度データから判断できる内容を整理してみる。
?@ 中心・基幹・基礎集落
人口減少率が高い集落ほど、「中心集落」「基幹集落」が少なく、逆に「基礎集落」が多くなっている。生活環境という視点で、集落機能を中心集落に依存している基礎集落は、今後も人口の減少が進んでいくものと考えられる。
?A 地域別割合
地域別での特徴を見てみると、人口減少率が高くなるに従って「北海道」の集落比率が高くなっていることが分かる。また「四国」についても若干同様の傾向が見られる。逆に「東北」「中国」「九州・沖縄」においては、人口減少率の上昇と反比例の関係が見られる。
?B 現在の集落人口
この10年間の人口減少率と現在の人口を掛け合わせてみると、人口減少率が高 い集落ほど、現在人口も少ないことがわかる。減少率50%以上の集落のうちのおよそ4割は現在人口が一桁の集落である。これらの集落はこのペースでこのまま人口減少がつづくと、数年のうちに集落が消滅することが予測できる。