を開設しました。トマト荘は精神障害者や知的障害者の共同アパートとして建築したものであり、そのなかの1所帯分(D号)を痴呆用のグループホームに当てています。また、グループホーム“あじさいの家”は軽度から中等度の痴呆男女を対象として秋田市内の中心部に単独で建てられました(表1)。
グループホーム“もみの木の家”“トマト荘D号”“あじさいの家”(図2)
・ もみの木の家 : 中は6つの個室と、共有空間としてダイニングキッチンと居間とホビーコーナーがあり、トイレは車イス使用可の洋式が2つに、風呂は三好春樹風(?)林玉子風(?)の家庭風呂です。
利用者のほとんどが和室を希望しましたが、排泄障害や車椅子の使用を考え、4つの洋室と2つの和室にしました。自室には各自の自宅から、なじみの家具を一部運び入れてもらっています。
・ トマト荘D号 : いわゆる普通のアパートの1所帯分(3K)です。居室はすべて畳で、6畳の部屋は2人が、四畳半は1人が利用しています。トイレ、洗面所、台所が共用で、入浴はデイケアを利用しています。
・ あじさいの家 : 町中心部で土地代が高かったため2階建てです。居室は6畳の洋室のみ。1-2階の移動はエレベーター(業務用)と幅広の階段。共有空間としては台所、居間(堀りゴタツ風)、風呂、洗面所(1、2階)、車イス使用可の洋式トイレが4つ(そのうち1つはシャワー付)です。各居室内のベッドとカーテン以外は自宅から使い込んだ家具をもってきてもらうようにしています。
ここでスタッフ配置を比べてみましょう。
・ もみの木の家 : 入居者6名に対してほぼ1対1のマンパワーになっています。看護婦をリーダーにケアワーカー(介護福祉士3名、介護職員2名)を主体とし、医師、作業療法士、臨床心理士、ソーシャルワーカー、ソーシャルコーディネーターなどの他の専門職はすべて非常勤です。またモーニングケア、イブニングケアには早番遅番を利用するとともにヘルパー派遣も秋田市の委託事業として施行しています。宿直するスタッフはすべて女性です。
・ トマト荘D号 : 生活相談員1名(男性)のみであり、日中はデイケア、夜間は訪問看護婦や巡回型ヘルパー派遣で人手を工夫しています。できる限り安価にするために、空間も狭く人件費もかからないようになっています。
・ あじさいの家 : 看護婦をリーダーにケアワーカー6名(介護福祉士4名、介護職員2名)、生活指導員1名で構成されています。今回は男性の入居者もいるため、生活相談員とケアワーカー1名の2名を男性にしています。この2名は当直にも入っています。また、モーニングケア(AM7:00〜AM110:00)には別個にパート職1名、イブニングケアには遅番がPM9:00まで入っています。



写真3 あじさいの家内装
また、表2にはグループホーム“もみの木の家”の日課を示してみました。これは他のグループホームでもほ