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買うんだというと、それがかえってごみを増やしている。安いから、タワシをどんどんポイ捨てして使うというのでなくて、アクリルであれば何でもいいので、セーターを切って使ってもいいんじゃないかという意見もでました。

情報を発信するのもいいごみ減量の手立てじゃないかなということで、コミュニケーションの場所が拠点的にもっとあればいいですねという意見も多かったです。口だけじゃなくて、行動に移す、実際にからだを使って行動に移して『みんなでやらへんか』というキャッチフレーズのようにできたらもっとごみの意識が変わってくるという意見でした。

それから、学校の家庭科の先生がいらしたのでわかったことですが、小さい子供さんたちにもいろいろなことを先生たちが教えておられるのですが、ペットボトルを持ってないと安心できないと子供たちに植えつけたのは大人たちじゃないかということも分かりました。

 

中平:私たちは、自然環境に負荷を与えながら生きています。できるだけ、自然環境に負荷を与えないような生き方をしようとすると、まず物を買わない、ごみを出さないというのが理想なんです。ただ、そういうわけにはいかないので、ごみを出すなら、まず焼却ごみを少なくしよう。焼却ごみを少なくしても容器ごみは残ります。容器ごみは、ほとんどがプラスチックです。埋め立てにいってしまうのです。埋め立てにいくんだったら、リサイクルをしましょう。そういう形で今のところリサイクルのほうが進められていると思います。リサイクルでなくて、 本さんの言われたようにリターナブルを目指すように、プラスチックよりびんのリターナブルのほうがいいという細かい意見はあるのですが。そういうことを大上段に振りかざしても、皆さんに同意してもらえるわけがない。特に今、自治会などで広報紙などを作っているのですが、そこに呼びかけても、なかなか協力が得られない。せめて、分別のときの荒ごみ分別は少なくともしてくださいよということしか呼びかけられるような状態じゃないのです。もっと輪を広げて、皆さんの意識を広げていってほしいと思います。

 

◎まとめ

末石:今日はまとめになりません。しかし、今日皆さんに持って帰って欲しい最大の物は、今日のやり方を各々の皆さん方のところに持って帰って、同じことを試みてください。というのは、昨日のペットボトルの大きなシンポジウム、約500人くらいいましたかね。ああいうところで、専門家が段にのばりますとね、自分ところはいかにいいことをしているかということしか言えんのですよ。ペットボトル協会にしろ、根来産業にしろ。例えば、液体で物を買うのがおかしいという立場に立つと、根来産業はつぶれますわ。そうなるでしょ。そういう覚悟であの会社はやっているのかということを聞きたい。

そうしますとね、参加問題を扱う最も適当な人数は、今日のわれわれのサイズでないか、といえそうです。それでも一番最初の全員のサイズはまだ大き過ぎますね。井戸端会議はたいてい3〜4人でやってますね。ただしこれはたいてい会議でなく、コミュニケーションでもなく、会話をしているだけです。ここが大事なところで、もっといえば仲良しクラブでやってはります。ここへ井戸端の苦手な男性(とは限りません)が入り込んで、リサイクルの話題を提供できるようにならねばなりません。そしてどこか会議の拠点もほしいね、というところへ引っ張っていく。そうすると、3人が10人くらいになるというように、今皆さんが分かれているくらいのサイズにはすぐなるでしょう。

今日のこの形を誘導してくれた久保田先生のこと少し紹介しますと、先生は京都大学にあるセンターを足掛かりにした「高等教育教授法開発」グループの研究をやっておいでなんです。普通の大学の先生はそんなことをこれまで研究していませんでした。もっとアケスケにいうと、本屋が外国の教科書を3冊売っていたとすると、まず3冊とも買い占めてうち2冊を捨てて1冊だけ自分の

 

 

 

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