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米村洋一

プロフィール

福岡県出身 1943年生まれ

経歴:東京大学工学部卒

野村総合研究所を経て

現在 地域交流センター 代表幹事

多摩大学総合研究所 客員主任研究員

(株)AAP 取締役研究統括担当

専門領域:廃棄物処理・リサイクル、地域事業計画・コンサルティング、社会実験コーディネーション

著書:システムエンジニアリング、カンコロジー入門、ごみなんでも辞典、都市と廃棄物その他

 

分科会参加に当たっての一言

近年各地域でリサイクルプラザがつくられています。

このような施設は市民が直接リサイクルに関わったり、関連情報を入手したりする上で大いに役立っていると思いますが、リサイクルそのものの意義も時代とともに少しずつ変化してきているような気がします。

もちろん原点は廃棄物の減量を目的として、有価物の資源化を進めることが最大の目的であり、集団回収の促進や資源化分別を進めるために、啓発的な活動拠点としての役割を果たすことですが、地球環境時代において先進国は、もっと広く、深い取り組みが要請されているといえましょう。

折りからCOP3も関西で開催されようとしている中で、これまで私たちが進めてきた取り組みをより広く理解してもらうような啓発型の活動とともに、私たちの社会の仕組みや生活の仕方そのものを考え直し、新たな生活様式や社会の仕組みへと変えていくような革新的な取り組みについても、具体的な成果を挙げることが求められています。

つまり、これまで私たちが経験してこなかったような新しい取り組みを積極的に取り入れることも必要であり、このためには新しい技術やシステム、ノウハウを新たに作り出し、実験してみることも必要です。

そこでこれからのリサイクルプラザは、このような新しい仕組みを生み出す実験的拠点としても、大きな役割を果たすことが求められるでしょう。

このような使命を果たすためには、従来の施設中心型のプラザを拠点として、暮らしや仕事の場面で新しい体験ができるようなモデル的なまちづくりや村づくり(あるいはテーマパークづくり)をすることも必要かもしれません。またこのような取り組みは自治体が単独で総花的に取り組むよりも、意欲的な自治体がそれぞれの地域性を活かした個性ある取り組みを進め、お互いにノウハウや技術を交換し合ったり、よりスケールの大きな取り組みを可能にするための連携を進めることが必要でしょう。

今回、各地の日本を代表するようなリサイクルプラザを実際に運営している方々が一堂に会して意見交換をすることは、次の新たな展開に向けての第一ステップとして、大変意義のあることだと思います。

 

 

 

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