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米国

 

米国は代替燃料の導入のための広範なプログラムを実施しています。設定されたひとつの目標は、2010年までに燃料のオイル生産の30%を、バイオ燃料だけではなく、電気、天然ガスおよび水素を含んだ、石油以外の原料から生産された代替燃料で代替するというものです。エタノールは長い間燃料市場に“ガソール(gasohol)”の名で存在していました。これはトウモロコシから作られた10%のエタノールとガソリンの混合物です。全体として、エタノールはすべての自動車燃料の約1%のシェアを占めました。しかしながら、サトウキビの取れる特定の州では、ガソールはすべてのガソリンの40%相当のシェアを占めています。米国は天然ガスをベースとしたメタノールにかなりの投資を行ないました。これは将来的にはおそらくほとんど木材の原料からつくられたエタノールに取って代わられると思われます。全体として、メタノールは今日、ガソリンと混合されるMTBEの生産のために使われていますが、それでもなお多くの車が試験走行でM85を使っています。

 

欧州

 

EUは“Altener”プログラムの中で、2005年までに化石燃料の5%をバイオ燃料で代替するという目標を設定しました。フランスでは農業のための代替製品を見つける仕事の一部としてバイオ燃料に関する努力がなされています。RMEはディーゼルの中に低い混合比で使用され、エタノールはETBEの形でガソリンの中に低い混合比で使用されます。RMEのための目標はディーゼル使用の5%のシェアを確保することであり、エタノールのための目標はガソリン使用の5%のシェアを確保することで、両方とも2004年までを目標としています。ドイツでさえRMEに関して大きな関心があります。これはこの燃料のために調整されたディーゼル車の製造という結果につながっています。

 

その他の燃料と自動車技術

 

自動車メーカーと石油会社は、低レベルの排出工ミッションをめざして、自動車とエンジン技術および燃料を開発すべく多くの資源を投入しています。窒素酸化物、炭化水素および微粒子のような環境や健康に有害な物質の排出は、すべての燃料について、さらに低いレベルへと下がっていくものと期待できます。バイオ燃料と化石燃料の違いは、それらがどの程度環境に影響を及ぼすか、および天然資源を消費するかという点にあります。バイオ燃料は再生可能であり、化石燃料と化石ガスの消費を減らし、また大気への二酸化炭素の放出を減らします。これまでのページの検証は、実際の使用でその効果が確かめられ、また少なくとも直ちに使用可能なバイオ燃料に限定されていました。以下、短いコメントが他の燃料および自動車のためのエンジンの選択に関してなされます。

 

 

 

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