びパイプを操作し、そこではあらゆる人間のエラーがプロパンの重大な流出につながるという事実が一番の焦点になる。
幸いにも、プロパンは臭い付けされ、少量の漏出があっても、荷下ろしに携わっている周辺の人々は、その臭いの存在によって漏出を感知することできる。しかしながら、先に述べたとおり、プロパン蒸気は、下降し、空気の循環がない場合には、低い場所に留まり感知できない可能性がある。
(d)貯蔵中の火災の危険性
プロパン貯蔵容器はすべて、ASME圧力容器規則に従って組み立てられる。設計圧力は、通常250psigの水準にあり、375psigの圧力リリーフ装置がつけられる。通常、主として、車両がタンクに衝突することにより引き起こされる燃料流出の危険性をなくし、また駐車のためにより多くのスペースを作るため、ガソリンおよびディーゼルのような液体燃料では地下タンクを設置する。プロパンは、通常、厚い標準鋼で建設された地上タンクに貯蔵される。タンクは、変形させずにコンクリートあるいは鋼鉄サドルによって補強されるため強度は十分である〕タンクは、車両がタンクの場所に侵入するのを防ぐため、コンクリートに埋め込まれた重い直立した鋼鉄パイプで囲まれる。
貯蔵タンクの構造的な強さおよび全ての配管、バルブおよび取付けの適切な設計は、高いレベルのあらゆる大規模な漏出からの保護を提供するはずである。プロパン貯蔵システムを始めとする、全ての圧力を加えられたシステムにおける最も弱い点は、あらゆる継目、接続、または取付け部分において、常に小さな漏出が進行する可能性があることである。引火性ガスの感知器の適切な配置および戸外の場所における自然の換気とならび、プロパンに臭いをつけることは、あらゆる重大な火災の危険性を減らすのに役立つであろう。
プロパンの貯蔵に関する主要な安全対策事項のうちの1つは、圧力解放、または換気システムの故障と結びついた火災の加熱による、タンク内の圧力上昇の可能性である。
過大圧力によるタンクの爆発は、沸騰している液体から拡散した蒸気の爆発(BLEVE)につながるであろう。容器設計に適用される全ての法律および連邦規則が、圧力リリーフ装置の設置および定期的なそれらの装置の点検を指示しているという事実は、沸騰している液体から拡散した蒸気の爆発につながる過大圧力の可能性が、とりわけ固定された貯蔵施設の状況においては極めて低いものであるという結論につながっている。輸送車両がひっくり返り、圧力リリーフ装置や他の保護装置に損傷を与えるという事故状況と異なり、固定された施設の圧力リリーフ装置などの多重装置が同時に故障するという状況を想定する理由はほとんどない。
(e)その他の危険性
プロパンは大量輸送および貯蔵活動中に高圧のもとで貯蔵されるので、プラグや取付け器具の不注意な開け方により、飛散物にもなりうる潜在的な危険性がある。更に、プロパンが漏出や穴から膨張するとき、液体の急速な蒸発、あるいは引火により低温火傷を引き起こす可能性のある温度に達する流れを形成する。
他の自動車用代替燃料と比べると、プロパンに関する潜在的な高圧の危険性は圧縮天然ガスよりはずっと小さい(150psiに対し3600psi):そして、プロパンはタンクの外に出た時、常温での液体から蒸発が始まるので、低温火傷の危険性は液化天然ガスより非常に小