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費用

初期に生産された大型の代替燃料トラックは、ディーゼルトラックに比べて高価であったが、代替燃料市場の発展に伴い、こうした費用は減ると見込まれる。運行費を低く押さえることは、大型自動車の運行にとつて大切なことである。

新しい大型の代替燃料トラックを購入するには、以下のことが必要になる。

・適切な代替燃料エンジンの判断および購入

・燃料システムの購入

・シャシーの購入

・自動車の設計・製造を行うエンジニアリング会社を雇う

大型の代替燃料トラックの費用は、ディーゼルを燃料とする大型トラックよりも高価である。圧縮天然ガスの場合、1万5000〜2万ドル余計に費用がかかる。液化天然ガスの場合、約1万2000ドルの追加費用が生じている。

また、設計や製造の段階でも追加的な費用がかかる。

しかし、大型の代替燃料トラック市場の発展に伴って、こうした費用も減少すると予想される。

96年から、複数のシャシーメーカーが、上記の手順を一括して代替燃料トラックの販売を開始する。

原則的には、代替燃料エンジンはもともと、ディーゼルエンジンより非常に高価というわけではないため、市場が発展し、研究開発費用が埋め合わせされれば、代替燃料エンジンの費用は、ディーゼルエンジンに近づく。

燃料システムの費用が増加するが、これは燃料関連の費用が安いことで埋め合わせされる。一般的に、燃料にかかる費用は、トラック会社の運行費用のなかで人件費に次いで多くの割合を占める。

代替燃料にかかる費用は、燃料の種類のみならず、連邦政府および州の税金によっても異なる。

図5-1-22は、ディーゼル1ガロンに相当する代替燃料の価格(液化天然ガス以外はスタンド価格に基づく)を示したものである。数字には政府の税金も含まれている。

現在のところ、長距離用のアプリケーションについては、おそらく天然ガスの経済性が有効だと思われる。天然ガス自動車の追加費用が減少すれば、様々なトラックがメリットを得られる。トラック業界においては、経済的なメリットが唯一、代替燃料の普及を促進する材料である。

 

 

 

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