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ウォンベインデックスは、ノズルの目を通ることのできるエネルギーの量を示す。上に示されたガスのウォンベインデックスは、以下の通り。

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ウォンベインデックスの数値は、運転とエミッションの観点から、エンジンに必要な変数を示したものである。新技術によって、ガスを利用した運転が可能になれば、バイオガスまたは天然ガスを燃料とするバスおよびトラックの市場は拡大する。ガス業界がガスの成分を一致させるよりも、成分が異なるガスに対応するエンジンを設計することのほうが容易であることは明らかである。

 

ガス業界にガスの均一化を求めると、供給元の数が制限され、他のすべてのガス購入側が調整を図らなければならない。油井、化石または非化石の違いにより成分が異なるため、インフラ整備の必要性もかなりある。ロシアのガスプロムは、他の地域では均質化が求められていないのに、西欧の自動車市場ではなぜ均質化が必要なのか分からないとしている。

 

パイプラインなど天然ガスのインフラは、通常、エンドユーザーが利用できる地域に制限がある。主にニュージーランドで、開発段階で、「マザー・ドーター」輸送システムが利用されている。

昨年、ストックホルムで、バイオガスに関して「マザー・ドーダー」システムが計画された。ストックホルム西部にあるBromma下水処理場では、他の3つの燃料充填所に供給できるだけのバイオガスを生産している。余ったガスは、パイプラインによる供給が行われていない地城にコンテナで運ばれる。コンプレッサーによって、ガスは自動車に充填される。コンテナが空になったら、満タンのコンテナに代えられる。

「マザー・ドーダー」システムは高価で、他の地域では長年は存続していない。同システムは主に、パイプライン網が拡充されるまでの間利用される。

バイオガスに利用する場合、CO2の浄化および削減のために追加設備が必要になる。

 

 

 

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