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の市バス車庫に送られる。そこには、バイオガスバス用の高圧充填所が設置されている。ガス充填設備のコスト25%をKFB(スウェーデン運輸通信研究庁)より補助されている。燃料の充填は、きわめて簡単なマニュアルをもとに運転手及びバス会社のサービスマンがおこなっており、特定の人を決めて行っているわけではない。現在、市バスの車庫には、通常サイズのバイオガスバス16台、ロングサイズ(ドイツのバスメーカーNEOPLAN)のバスが11台、計27台が運行されている(将来的には48台に増車を計画している)。全ての面でドライバーの評判がいいとのことである。1日の走行距離は250〜350kmである。1997年1月以来、バスの累積走行距離は40万kmに及んでいる。燃料消費量は、熱量換算で10%以上増加しているとのことであった。燃料充填は1日1回夜間に時間充填をしているが、1997年12月には急速充填設備も完成するとのこと。

写真6にバイオガスバスを示した。バスの主要諸元を表3-3-3に示す。

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バイオガス燃料

大規模ユーザーには1m3あたり軽油(5SEK/L)と同等(ヒヤリングでは軽油の95%との回答であった)、小規模ユーザーにはガソリンと同等で供給している。バイオガスにはエネルギー関係の税はかかっていない。

なお、このようなガスを自動車用燃料として用いる場合には、燃料としての規格を明確にする必要があると思われるが、スウェーデンではKFBが現在検討をしている。Linkoing Biogas ABが製造しているガスは表3-3-4に示す性状である。バイオガスの規格に関する現在スウェーデンで検討されている情報を入手し、翻訳した(表題:自動車用燃料としてのバイオガス)ので資料集を参照されたい。

 

 

 

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