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第1回ワークショップ

「なぎさ海道」研究会

 

■報告「サンフランシスコ・ベイトレイルと市民との関わり」

サンフランシスコ湾岸地域自治体協会 企画部長 ギャリービンガー氏

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●サンフランシスコ湾岸地域自治体協会(ABAG)の役割

サンフランシスコ湾岸地域におけるベイ・トレイル(湾を巡る約640kmの自転車、歩行者のための小道で、現在約2分の1が完成しています)について、市民の興味を高めるために今まで行ってきたことを説明します。

サンフランシスコ湾に関わる2つの広域組織があります。まず、サンフランシスコ湾保全開発委員会(BCDC)は、湾を埋立てないようにするために重要な役割を占めており、過去30年間にわたって同じ趣旨を守り続けてきました。

次に、ABACについてですが、理事会のメンバーは、地方自治体だけでなく、民間企業の方々、釣りやサイクリング、環境などに関心を持つ多くの市民によって構成されており、それらの人々がベイトレイルのガイドライン・方針を決定します。市民はレジャーのための公園をできるだけ多く持つことに関心を示しますが、ベイ・トレイルはまだ完成したわけではなく、区間、区間に分けて造っていかなければなりません(写真1)。今後造るベイ・トレイルについても、ただ一般市民が湾岸線を楽しむということだけを目的にするのではなく、そこに住む野生生物の保護も考慮に入れなければなりません。

また、湾岸線についてより良く理解していただき、どのような特徴を持ったベイ・トレイルなのかを載せたガイドブック(小冊子)を発行しています。どこをどう歩いたらいいのか、サイクリング(写真2)、ジョギング、バードウォッチングをしたいのならどういう場所があるのかを教えてくれる地図も発行しています。色々な商品も作っていきたいのですが、できたのはTシャツだけです。

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協会の一人がボランティアのコーデネートを務めています。まず、ギフトプログラムといったお祭りのようなフェアをやったり、フェスティバルを行うこと。2つ目がメディアに対するアプローチ。3つ目がボランティアの人たちが議会に参加をして、区画ごとのトレイル整備を報告する機会を設けること。4つ目が市民参加をできるだけ迅速に行うこと。5つ目が見学のツアーを行ったり、クリーンアップのプログラムを実施すること。6つ目が年3回ニューズレターを発行することです。

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