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に関しては、サンフランシスコ湾を巡るトレイルの整備という極めて具体的な人と海との関わりを目指す事業であり、その基本は「なぎさ海道」の理念と一致するものであったので、非常に興味深い内容となりました。また、市民との連携・協力といったソフト的な事業展開についても学ぶべき点が多くありました。今後の密接な情報交流によって「なぎさ海道」の推進に新たな視点、方策が喚起されるものと期待されます。

第2回から第5回までのワークショップに関しては、現地視察が中心でしたので、人数的な制約がありましたが、実際に大阪港ベイエリア各地の海に触れ合えたという強い印象をベースとして、アンケートなどからも明らかなように以下の点おいて評価できる内容となりました。

(1)自然的であれ、人工的であれ大阪海ベイエリアの海辺4カ所において、直接海と触れ合うことができた。

(2)ただ単に海辺を見るだけでなく、現地の行政担当者等から具体的な説明を聞くことができた。

(3)それぞれの地域の海辺で事業や活動をされている方々の講演は、海からの視点にあふれ具体的で、分かり易く、印象の強いものであった。

(4)クリーンアップ、話し合い・発表等のワークによって海について真剣に考えるきっかけとなり、また参加者相互の交流も図られた。

このようなワークショップの内容については、講義内容を中心に報告書を取りまとめましたので、多くの方々にご一読いただき、「なぎさ海道」について関心を高めていただければ幸いです。そして、今年度の成果が、新しい連携の仕組みと市民参加の第1歩となり、「なぎさ海道ムーブメント」を起こす糸口となることを期待します。

最後になりましたが、このワークショップに講師として参加いただいた方々、各地での開催にご尽力いただいた方々、そして熱心に参加いただきました方々に厚くお礼申し上げます。

 

平成10年3月

(財)大阪港ベイエリア開発推進機構

「なぎさ海道ワークショップ」委員会

「なぎさ海道ワークショップ」委員会・委員

紙野桂人 帝塚山大学 教授

鳴海邦碩 大阪大学 教授

中瀬 勲 姫路工業大学 教授

盛岡 通 大阪大学 教授

川端直志 (株)ケイ・プランナーズ 代表

鷲尾圭司 林崎漁業協同組合 企画研究室長

酒本 毅 大阪府企画調整部企画室 企画監

塚本隆文 兵庫県知事公室 審議員(地域振興担当)

津本 清 和歌山県企画部 企画総務課長

西成忠雄 徳島県企画調整部 政策企画監(地域交流担当)

高内悦次 大阪市計画調整局計画部 企画主幹

雪村新之助 神戸市震災復興本部総括局復興推進部 調整課長

 

 

 

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