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3.7 乗客誘導案内装置の評価

 

試作した乗客誘導案内装置の評価は、「高密度輸送の快適化の研究」の委員会、幹事会でデモンストレーションを実施し、委員、幹事の意見を聞く方法、及び一般来客にデモンストレーションを実施し、アンケートを実施するという方法、という二つの方法で評価を行った。

 

3.7.1 委員会、幹事会での評価

 

委員会、幹事会には鉄道に関連するメンバーが多数参画しており、特に鉄道事業者から有益な意見を聞く事ができた。一般乗客を対象とした評価実験とは異なり、デモンストレーション実施後に自由意見を聞くという形式で実施し、定量的な評価は行っていない。さまざまな意見やコメントがあったが、主たるものは以下の通りである。

 

a.到着予測時刻/出発予測時刻よりも「あと何分で到着」という表示の方が良い

 

b.予測時刻は外れる可能性があるので、接近表示だけで良いのではないか。

 

c.次々列車が前駅到着前の場合、車両毎の混雑度は前駅での乗降後に変化するため、表示すると混乱を招く可能性がある。

 

d.乗客の間で信頼性のある情報であるという評価が定着すれば、誘導に応じてくれるようになるのではないか。

 

意見の大勢は、提供する情報の信頼性確保と乗客への啓蒙が大事であり、これが確実に実施されれば、誘導に応じてくれる人もかなりいるのではないか、という内容であった。

 

 

 

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