3.3 表示データの生成方法
今回の研究では、来客誘導案内装置単体での表示のみ行うが、実際の運用に適用するためには、「3.2表示情報の検討」にて検討した表示内容を乗客誘導案内装置に表示する必要が生じてくる。このため、各車両毎の混雑度、当該駅への到着予測時刻または出発予測時刻、列車の在線位置、列車の行き先、列車種別などの情報をリアルタイムで取得する事が必要となってくる。
図3.3-1に実運用時を想定した機器構成を、図3.3-2に表示情報の流れを示す。
図3.3-2に示した来客誘導案内装置における表示情報の流れについて以下に説明する。
a.各列車の車両毎の重量は、台車部分に取り付けられている荷主センサによって検出される。
b.荷重センサによって検出された各車両の重量は、列車内の情報伝送路を介して、各列車の車上情報制御を行っているモニタ装置に伝送される。
c.モニタ装置は、各車両の重量を演算し、混雑度に換算する。
d.モニタ装置で算出された、各車両毎の混雑度を、列車無線等の情報伝送手段を用いて地上に伝送する。
e.中央指令所で全線の車両毎の混雑度データを収集する。
f.収集した各列車の混雑度データを、運行管理システムで追跡/制御している各列車の列車番号と対応づける。
g.列車運行予測装置は、中央処理装置の保有する、各列車の現在の位置情報を基に、将来の列車運行(各駅の着発時刻)を予測する。各列車の位置情報は、車上のモニタ装置から列無線経由で取得する事もできる。(送信周期が短ければ、より高精度に位置を検出できる)
h.列車運行予測装置は、各駅の誘導案内装置に次列車、次々列車の到着/出発予測時刻を伝送する。