この表において、綱掛けをした車両は乗降時間が最大となっている。停車時分は乗降時間が最大となっている扉に依存する。よって、乗客誘導の前後を比較すれば、4.3秒の停車時分短縮が可能であることがわかる。また、実測乗降時間は8両目(降車人数1、乗車人数5)が最大となっているが、これは乗降時間が一部の乗車客、降車客の行動に大きく左右されることが原因である。特に最後に乗り込んだ乗車客によって乗降時間が決定される。なお、乗客流シミュレータでは乗車客の発生間隔は考慮していないので、計算結果は実測値よりも一般にかなり小さくなる。
このようにして求めた乗客誘導による停車時分短縮効果を表2.1.3-2に示す。これは最小間隔(135秒)で運転している第5グループから第Bグループまでの列車28本(西葛西停車は21本)を対象として、以下の項目を調査した結果である。
・ケースA:乗客誘導の必要な車両がない列車
・ケースB:乗客誘導により5人以上を移動させることが必要な車両がある列車
・ケースC:移動の必要な乗客を隣接する車両のみで受け入れ可能な列車
・ケースD:同一列車の他の車両も含めれば受け入れ可能な列車
・ケースE:次列車も含めれば受け入れ可能な列車
・ケースF:次列車も含めても受け入れ可能でない列車