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ジュホールバル

Johor Bohru

 

■経済活動

ジョホール市および州の経済は、主に工業生産の貢献による。過去5年間の12%以上の成長

により、特にジョホールバル地区では工業団地がたくさん作られた。中でも、パシールグダンは全国で最初の工業地区である。石油化学、ヤシ油、油脂化学、造船、船の修理業や港の施設等に囲まれ、コンビナートとして成長している。

サービス業はジョホール州の25%以上を占める。州都ジョホールバル市は活気にあふれた様々な商業活動が見られる。

ジョホール州の過去5年間のGDP成長率は9%以上、1996年は9.6%であった。製造業の割合が多く、36.27%である。サービス業、観光業が今後さらに増加すると思われる。

州政府は長期経済成長計画を策定。国の目標である2020年より15年早い2005年までに工業化、開発の達成を目指す。

 

■貿易

市中心部から35分のところにジョホール港がある。ここは自由貿易地域(Free Trade Zone)となっており、軽工業製造・組立、化学品、鉄鋼.エンジニアリング製品などの輸出型産業が集まっている。また、パームオイルの取扱量は世界一である。マレーシアの輸入化学肥料の大部分を取り扱っている。

 

■主要プロジェク卜

ジョホールテクノロジーパーク:ハイテクおよび研究開発関連産業を支援するための工業団地を建設中。

 

■環境の現状と課題

 

◆水質

ジョホール州では、州内の河,16と、特別の2水域(パシールグダン工業地帯とセゲット川(下水処理場がある))について水質モニタリングを行っている(採水箇所は205ヶ所)。

1996年の調査結果は、16河川の内、2河川が「きれい」、12河川が「普通」、2河川が「汚れている」であった。また、特別水域はいずれも「汚れている」であった。汚濁の主原因は、生活排水、家畜排水、シルト質土砂の流れ込みで、特にふん便性大腸菌部数が問題となっている。

海域については、34の地点で採水を行っている。生活排水、家畜排水の影響で、E.Coliが検出された海岸もあるが、暫定環境基準100MPN/100mlは満足していた。

 

◆大気

ジョホールバル地区では、3ヶ所(住宅地帯、商業地帯、工業地帯)で大気質の測定を行っている。1996年の調査結果では、住宅地帯および商業地帯ではマレーシアのガイドライン90μg/m3を満足しているが、工業地帯(パシールグダン)では、大幅に越えていた。

 

◆廃棄物

産業廃棄物の処理は、「環境質(指定廃棄物)規則」(1989)等により規制されている。事業場から発生する廃棄物は、指定廃棄物とそうでないものに区分され、有害廃棄物は全て指定廃棄物に分類されている。

 

 

 

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