■地理
バタンガス州の州都は北緯13°45′25.96”、東経121°03′29.2”に位置する。市は首都マエラの南12kmにある。
■気候
最も涼しいのは1月である。4月には気温が上がり最高29.3℃になる。7月になると気温は下がり、最低26℃となる。1月から4月にかけて乾季で、月間平均降水量は50mm以下になる。雨季は7〜9月で、この時期、南西の季節風が吹いて月間平均降水量は275mHlである。
■歴史
この地は1572年スペインの伝導師によって発見された。街は1581年に建設され「バタンガン」と命名された。カルンバン河にはたくさんの大きな丸太があり、近くの住民たちは、それを「パタング」と呼んでいたところから、街の名も「パタンガン」となった。この名が少し変わって1601年にパタンガスになり、ドン・アグスチン・カシラオが初代の長(Gobemadorcillo)に任命された。州都となったのは1754年で、市政が敷かれたのは1969年である。現在はパタンガス州の行政の中心と考えられている。
■文化
バがタンガスには「バリソング(土着のファンナイフ)」、伝説があるけれど、パタンガスの住民は平和を愛する人々である。もともとパタンガスの商人とか交易関係の人たちはこのファンナイフを攻撃用に持ち歩いたのではなく、近隣諸州に通じる道に出没する盗賊から身を守るために持っていたものである。パタンガスの人々は一般に保守的である。伝統に忠実で、多くは今も毎日の祈りを欠かさず、年長者の手に口づけする昔の風習を守っている。また、感傷的で自分たちの歴史にこだわっている。他人に非常に親切で、客を昼食や夕食に招待して自家製の有名なパタンガス料理を振る舞うのが習慣である。
また、芸術と音楽を好み、地域社会の中にはたくさんの歌手やバンドが存在する。彼らは街中で踊ることを躊躇しない、毎年7月23日の市建設記念日の祝賀行事は“Sullan sa Kalye"と呼ばれる路上舞踊パレードで盛り上がる。
■教育
パタンガス市は州のみならず、リージョンIVと呼ばれる広域行政区全体の教育の中心となっている。市には各種の学校があり、あらゆるレベルの教育が受けられる。1996〜1997年の在校生徒数は95,317人で、内54,497人(56.13%)が公立校、41,820人(43.8%)が私立校であった。
市内には約4,387人の学齢期を迎える子どもたちがいる。統計によると、私立より公立の学校へ行く子どもの方が多い。これは公立校のほうが授業料が安いためだと考えられる。公立小学校は市内五校区79校から成り、1996〜1997年の