■地理
スマラン市は中部ジャワ川の北海岸にあり東経109°50'〜110°35'、南緯6°51'〜7°10'に位置する。首都ジャカルタ市からは東に約450km離れている。市の自然景観は海岸郡(1%)、低地部(3%)、丘陵部(66%)からなっている。海岸および低地部の傾斜は0〜2%で海抜0〜3.5mである。丘陵部の傾斜は2〜40%高さは90〜270m。この様な景観によりスマラン市はインドネシアで最も美しい都市の一つに数えられている。
市の行政区域面積37,370haのうち、15,168haは(40.58%)が市街地である。
■気候
スマラン市の気候は熱帯性で、毎年雨季と乾季がある。通常雨季は11月から4月で西からの季節風の影響を受ける。この間の雨量は月間205mm、降雨日数は月間12日である。乾季は5月から10月で、東からの季節風の影響を受ける。平均風速は5.97km/時と言われ、平均気温は28℃(最低23.5℃,最高34.3℃)である。
■歴史
スマラン市の都市形成の萌芽は16世紀とされているが、これはヨーロッパ(オランダ、ポルトガルその他)およびアジア(中国、インド、ペルシャ等)の商人が、この港を訪れるようになったからである。17世紀、オランダ会社VOCはマクラム王国(先住者の国家)からスマラン市をとりあげ、以降スマラン市はVOCの軍事的な街として発展した。19世紀になるとオランダの政治的支配の元でスマランは商業都市として成長。この時期のスマランは植民地の首都としてバタビア市(ジャカルタ市の以前の名前)に次いで二番目の大都市であった。1906年オランダ政府はスマラン市を設立し自治権を与えた。
当時スマラン市には既に7万人の定住者がおり、以後、行政区域は9,900haから37,000haに拡大し、1976年以降、周辺部の都市化が急速に進んでいる。人口は1906年当時の10倍になり、現在のスマラン市には16の区がある。さらに、スマランは自治都市であり同時に中部ジャワ州の州都でもある。