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第3章 高齢移動者の家族関係

 

ここでは、高齢移動者の家族関係を配偶関係、家族的地位の移動、世帯構成の変化、世帯規模の変化、移動の随伴者についてみることにしたい。なお、市内転居者については、調査期間が転入、転出と異なるので、直接の比較はできない。

 

(1) 高齢移動者の配偶関係(表3-1-1)

● 転入者

転入者の配偶関係をみると、男は、その75,0%が有配偶であるのに対して、女の場合は、有配偶はその29.8%に過ぎない。無配偶者についてみると、男の場合、死別は17.0%、離別は4.4%、未婚は0.3%であるのに対して、女の場合は、死別が60.2%、離別は4.0%、未婚が2.8%である。前期高齢者と後期高齢者とに分けると、男の場合には、前者では、有配偶が79.1%であるのに対して、後者では、有配欄の割合は66.8%に縮小している。女の場合にも、有配偶は、前期高齢層では46.8%であるが、後期高齢層では12.0%で、約4分の3が無配偶に転じている。

● 転出者

転出者の配偶関係をみると、男は、その74.3%が有配偶であるのに対して、女の場合は、有配偶はその24.9%に過ぎない。無配偶についてみると、男の場合、死別は20.4%、離別は2.9%、未婚は1.7%であるのに対して、女の場合は、死別が61.8%、離別が9,0%、未婚が2.3%である。前期高齢層と後期高齢層とに分けると、男の場合には、前者では、有配偶が84.9%であるのに対して、後者では、有配偶の割合は51.1%と、小さい。女の場合にも、有配偶は、前期高齢層では38.3%であるが、後期高齢層では8.4%で大部分が無配偶である。

 

 

 

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